製造業の熱中症、実は建設業に次いで多い。工場内で見落とされがちな暑さ対策
2026-09-03 08:50

「熱中症対策といえば建設現場」というイメージを持たれがちですが、実際のデータを見ると製造業の被害は決して少なくありません。2025年の職場における熱中症死傷者数は業種別で製造業が365人と最多を記録しており、建設業の292人を上回っています。風通しの悪い工場内での高温多湿な環境や、機械の稼働による熱、そして作業の運動量の多さが、製造業における熱中症リスクを高めている要因と考えられます。統計開始以来最多となった2025年全体の死傷者数1,803人のうち、製造業だけで約2割を占めている計算になり、決して他人事ではない数字です。
「屋内=安全」という思い込みを見直す
建設現場ではWBGT測定や休憩ルールの整備が進んでいる一方、工場内では「屋内だから」という理由で対策が後回しになっているケースも少なくありません。しかし、熱源の近くや換気の悪いエリアでは、屋外と同等かそれ以上に危険な暑さ指数になることもあります。プレス機や成形機、乾燥炉といった設備からは常に熱が発生しており、これらの設備の周辺は年間を通じて高温状態が続くこともあります。さらに、生産ラインの都合上、窓や扉を開放できない工程もあり、換気による温度調整に限界がある現場も少なくありません。
ライン作業特有の暑さの感じ方
製造業のライン作業は、決まった位置から離れられない、同じ動作を繰り返すという特徴があります。屋外作業のように場所を移動して日陰を探すことができないため、その場の温度環境がそのまま体感温度に直結します。また、立ち作業が中心のラインでは、座って休むタイミングを取りにくいことも、体温の上昇を助長する要因のひとつです。防塵・防護のための作業着やマスクを着用する工程では、通気性がさらに制限され、体感的な暑さが増しやすい点にも注意が必要です。装着するだけで始められる工場内の暑さ対策
工場内での導入において重要なのは、既存の作業動線や設備を大きく変えずに対策できるかどうかです。Mr. NomadsのPCM搭載アイスベストは電源・配線が不要で、着用するだけで体温を直接吸収し続ける仕組みのため、既存の設備投資をせずに個人単位で導入しやすい点が特徴です。設計温度は28℃で、長時間の着用でも体への負担を抑えながら使用できます。2つの特許技術と3つの冷却技術を組み合わせた設計により、熱源近くでも外部からの熱を遮断しながら、体温を継続的に吸収し続けられる点が、工場のライン作業との相性の良さにつながっています。防護服・作業着との重ね着のしやすさ
製造業では、業種によって防護服や制電作業着、白衣など特定の作業着の着用が義務付けられている場合があります。アイスベストは薄手で体に密着する設計のため、既存の作業着の下に重ね着しても大きな違和感が生じにくく、外見上のルールを変えずに導入しやすいという利点があります。黒でも熱の影響を受けにくい設計になっているため、濃色系の作業着とも組み合わせやすくなっています。
製造業ならではの導入のしやすさ
製造業の現場は、建設現場と比べて休憩室や食堂といった空調の効いたスペースが敷地内に整っていることが多いのも特徴です。休憩室が28℃以下であれば、シフトの合間にアイスベストが自然に再凍結するため、決められた休憩時間を活用しながら継続的に冷却効果を得やすい環境が整っているといえます。季節労働者・派遣スタッフが多い現場での留意点
製造業の現場では、繁忙期にあわせて季節労働者や派遣スタッフを受け入れることも多く見られます。工場内の暑さに慣れていない新しいスタッフは、経験の長い従業員に比べて熱中症のリスクが高くなる傾向があるとされています。受け入れ時の安全教育のなかで、工場内の暑さ対策や冷却装備の使い方を丁寧に説明し、体調に異変を感じたらすぐに申告できる雰囲気をつくっておくことが重要です。特に配属初日から数日間は、周囲がこまめに声をかけて体調を確認する体制を整えておくと安心です。設備投資と個人装備、両輪でのアプローチ
大規模な工場では、スポットクーラーの設置や換気設備の増強といった設備投資による対策も進んでいます。一方で、こうした設備投資には相応のコストと時間がかかるため、すぐに全エリアをカバーできるとは限りません。設備投資による長期的な対策と、電源不要ですぐに導入できる個人装備による短期的な対策を組み合わせることで、投資が完了するまでの期間も含めて切れ目のない暑さ対策を続けやすくなります。労災データを社内で共有する意義
製造業が熱中症の死傷者数で上位を占めているというデータは、現場の管理者だけでなく、経営層や人事担当者にも共有しておく価値があります。数字として示すことで、暑さ対策への投資を経営課題として位置づけやすくなり、装備の導入や設備の改善に向けた社内での合意形成もスムーズになりやすいといえます。




