Ayasan、タイに3年で10億円 AIで生活支援サービスを一体化
清掃・介護・送迎をアプリで提供、東南アジア発のホームサービス基盤を構築

東南アジアでホームサービス事業を展開するAyasan ホールディングス(横浜 https://www.ayasan-service.com)は、タイ市場への投資を拡大する。今後3年間で10億円以上を投じ、清掃やメイド、ベビーシッター、介護、ドライバーなど生活関連サービスを一つのプラットフォームで提供する体制を整える。人工知能(AI)を活用した人材マッチングや勤務管理も強化し、タイ最大級のホームサービスプラットフォームを目指す。
投資資金はアプリやAIなどのシステム開発のほか、人材の採用・教育、サービス提供地域の拡大などに振り向ける。人手に依存してきたホームサービスにテクノロジーを取り入れ、予約から人材配置、勤務管理、顧客対応までを一体化する。
中核となるのが、AIを使った顧客とサービススタッフのマッチングだ。自社開発のシステムでスタッフの経験やスキル、勤務実績、顧客評価、適性や性格などの情報を分析する。顧客の要望や利用環境との相性も加味し、適した人材を提案する。
サービス提供後の品質管理にもデジタル技術を活用する。スタッフの勤務状況やスケジュール、過去のサービス履歴などを自社システムで管理し、サービス提供状況を継続的に把握する。
ホームサービス業界では、人材を顧客に紹介した後の品質管理が課題になりやすい。Ayasanは採用・教育からマッチング、勤務管理、顧客対応までを自社の仕組みに取り込み、サービス品質の標準化を進める。
伊勢康太郎最高経営責任者(CEO)は「顧客が安心してサービスを利用するために必要なものであれば、新しい技術や仕組みを積極的に試し、実際のサービスに取り入れていく」と話す。今後は顧客評価や利用履歴などのデータもAIで分析し、人材配置やサービス改善につなげる。
9月にアプリ刷新、予約から決済まで一体化
2026年9月から顧客向けアプリも全面刷新する。予約や決済、スタッフとのコミュニケーション、利用履歴の確認などをアプリ上で完結できるようにする。操作性を改善し、日常的に利用しやすいサービスを目指す。
ポイント制度も拡充する。サービス利用などで付与したポイントを次回予約に利用できるようにするほか、将来は外部企業の特典などと交換できる仕組みも検討する。利用頻度を高め、継続的な顧客との接点をつくる。

タイでモデル確立、アジアへ展開
Ayasanは日本・タイ・インドネシアをグループの中核市場と位置付ける。ホームサービスは清掃や育児、介護、送迎などサービスごとに事業者が分かれているケースも多い。同社はこれらを一つのデジタル基盤に集約し、利用者が必要なサービスをまとめて予約できる仕組みを構築する。
事業拡大に伴い、サービスを担う人材への投資も増やす。採用だけでなく教育や勤務管理まで自社で手掛け、テクノロジーだけでは解決しにくいサービス品質の維持につなげる。
同社は「人」と「テクノロジー」の組み合わせを成長戦略の軸に据える。今後3年間をタイでの集中投資期間とし、ホームサービスのデジタル化を進める。
タイで事業モデルを確立した後は、日本を含むアジア各国への展開を加速する方針だ。タイで構築するホームサービスの統合プラットフォームを、アジア市場へ横展開できるかが次の成長を左右する。


